お稽古のとき、茶杓の銘で困りませんか、そんな方の為に季節に応じて使える季語を掲載しております。俳句、短歌、連歌にもいかせる季語の一覧です。

一月

二月

三月

四月

五月

六月

七月

八月

九月

十月

十一月

十二月

 

一月

一月の異名

 睦月 太郎月 初月 初空月 早緑月 初花月 霞初月  

  

 小寒・・・しょうかん。二十四節気のひとつ。1月6日頃。

 人日・・・じんじつ。五節句のひとつ。七種ななくさの粥を祝う。

 大寒・・・だいかん。二十四節気のひとつ。1月22.23日頃。

 初春・・・・・はつはる。春のはじめ。新春。新年。

 松の内・・・・まつのうち。元日から十五日まで松飾りをしている間をいう。

 松過ぎ・・・・まつすぎ。松飾りを取り除いたあと。十五日から二十日ごろまでをいう。

 子の日・・・・ねのひ。正月初子はつねの日に、野に出て小松を引き若菜を引いて遊び、

        千代を祝って宴遊する行事がある。小松引。

 若水・・・・・わかみず。元日の寅の刻に初めて汲む水。一年の邪気を除くという。

 屠蘇・・・・・山椒・防風・白朮・桔梗・蜜柑皮・肉桂・赤小豆などを調合し、

        屠蘇袋に入れて酒・みりんに浸して飲む。

        1年の邪気を払い、齢を延ばすという。

 蓬莱・・・・・各地により様々な形があるが、新年の祝儀に三方の盤上に白米を盛り、

        上に熨斗鮑・伊勢海老・勝栗・昆布・野老・馬尾藻・串柿・裏白・

        譲葉・橙・橘などを飾ったもの。年賀の客にも饗した。

        蓬莱飾。宝莱。喰積。

初日 初空 初霞 初音 初暦 初富士 初詣 井草水 松風 大福 祝

末広 神酒 松涛 松 萬歳 曙 梅 朝日 柏 立鶴 早春 朝の雪

千代の栄 福寿草 瑞雲 常盤 蓬莱 千歳 吉兆 丹頂 神楽

寿色 嘉祥 瑞兆 暁峰 雲井 慶雲 井筒 千年翠 玉毬杖振々

二月

二月の異名

如月 梅見月 雪消月 夾鐘 仲序 麗月 令節 陽中 仲春

  

 節分・・・せつぶん。季節の移り変る時。立春・立夏・立秋・立冬の前日。特に立春の前日の称。

 立春・・・りっしゅん。二十四節気のひとつ。2月4日。節分の翌日。

 雨水・・・うすい。二十四節気のひとつ。2月18日頃。

 早春・・・・・そうしゅん。春のはじめ。初春。

 春浅し・・・・はるあさし。早春よりも春めいたかんじではあるが、まだ寒さが残る頃。浅春。

 春寒・・・・・しゅんかん。春になっても残る寒さ。はるさむ。余寒。

 春雪・・・・・しゅんせつ。春降る雪。春の雪。

 残雪・・・・・ざんせつ。春になっても冬の雪の消えずにあるもの。

 雪間・・・・・ゆきま。春になって雪が消えかかり、地肌を見せている所。雪の隙ひま。

 薄氷・・・・・うすらひ。薄く張った氷。春さきの氷。

 雪解・・・・・ゆきげ。雪がとけること。

 末黒・・・・・すぐろ。春、野の草木を焼いた後の黒くなっていること。焼野。

 焼山・・・・・やけやま。枯れ草や雑木を焼き払った山。

 上げ松葉・・・あげまつば。苔に霜が付かぬよう敷かれた松葉を

        数寄屋の近くから上げること。

 春嵐・・・・・はるあらし。2月から3月に吹く烈風。春忘れ。春疾風。

 涅槃西風・・・ねはんにし。旧暦2月15日釈尊入滅のころに吹く西風。浄土からの迎えの風。

 貝寄風・・・・かいよせ。旧暦2月20日前後に難波の浦に吹く風をいう。

 東風・・・・・こち。春先になって東方から吹く風。朝東風。夕東風。強東風。荒東風。

 不香の花・・・ふきょうのはな。雪の異名。

 花の兄・・・・はなのあに。梅の異名。

 木の花・・・・このはな。梅の異名。

 此の花・・・・このはな。梅の雅称。

 梅の異名・・・鉄樹。清友。香雪。氷花。雪君。杣婆。氷塊。玉骨。逸民。孤山。石龍。君子香。香雪。百花魁。好文木。花儒者。世外佳人。香栄草。初花草。風待草。匂草。春告草。香散見草。朽木。


若菜 松風 清香 寒松 春霞 五十鈴川 窓の雪 氷柱 雛鶴

雪山 春光 草萌 若草 春暁 寒梅 早梅 海松貝



三月

三月の異名

弥生 桜月 花見月 桃月

  

 上巳・・・五節句のひとつ。3月の節句、陰暦3月初めの巳みの日、後に3月3日。主に女児の祝う節句で、雛祭をする。

 啓蟄・・・けいちつ。二十四節気のひとつ。3月6日。冬眠していた地虫類が穴を出る頃。

 春分・・・しゅんぶん。二十四節気のひとつ。3月21日頃。彼岸の中日に当たり昼夜の時間が等しい。

 社日・・・・・しゃにち。しゃじつ。春分・秋分に最も近い戊つちのえの日。立春・立秋の後の第5の戊の日。また、旧暦2月・8月の甲きのえの日。土の神を祭って、春は五穀豊穣を祈り、秋は収穫のお礼参りをする。

 春社・・・・・しゅんしゃ。春の社日。

 春暁・・・・・しゅんぎょう。春のあかつき。春の夜明け。

 春の暮・・・・はるのくれ。春の日の夕暮れ。

 朧夜・・・・・おぼろよ。おぼろ月の夜。朧月夜

 春月・・・・・しゅんげつ。春の季節。春の夜の月。

 春風・・・・・しゅんぷう。はるかぜ。春に吹く風。

 春宵・・・・・しゅんしょう。春のよい。春の夕。

 陽炎・・・・・かげろう。春のうららかな日に、野原などにちらちらと立ちのぼる気。

 春一番・・・・はるいちばん。立春以後はじめて吹く強い南風。

 春嵐・・・・・はるあらし。2月から3月に吹く烈風。春忘れ。春疾風。

 春の雪・・・・はるのゆき。春になって降る雪。

 淡雪・・・・・あわゆき。大きな雪片の牡丹ぼたん雪。淡く消えやすい。

 雪の果・・・・ゆきのはて。春になって最後に降る雪をいう。雪の名残。雪の別れ。

 雪間・・・・・ゆきま。山などの雪が解け始め地肌が斑にみえてきたさま。班雪(はだれ)。

 雪代・・・・・ゆきしろ。雪が解けて川や海に流れ出す水。

 雪濁り・・・・ゆきにごり。雪が解けて川や海に流れ濁ること。雪解水。

 菜種梅雨・・・なたねつゆ。菜の花が咲くころの長雨。

 彼岸西風・・・ひがんにし。彼岸のころ吹く風。

 彼岸・・・・・ひがん。春分の日を中心にその前後各3日間とあわせて7日間。

 麗らか・・・・うららか。空が晴れて、明るくおだやかなさま。うらうら。うらら。

 日永・・・・・ひなが。日が長くなってきたことをいう。永き日。

 遅日・・・・・ちじつ。夕方の気色が長くなってきたことをいう。暮れ遅し。遅き日。

 若緑・・・・・わかみどり。松の新芽をいう。松の芽。緑立つ。

 佐保姫・・・・さおひめ。春をつかさどる女神。佐保山は平城京の東に当り、方角を四季に配すれば東は春に当るからいった。

 引鶴・・・・・ひきつる。春が来、鶴が北方に帰ること。鶴帰る。

 帰雁・・・・・きがん。春が来、雁が北方に帰ること。帰る雁。

 春の雁・・・・はるのがん。雁は春になると北方に帰るが、とどまって帰らない雁をいう。残る雁。

 鳥雲・・・・・とりぐも。北方に帰る鳥の姿が雲に入ってみえなくなっていくさま。

 匂い鳥・・・・においどり。鶯のこと。春告鳥。

 汐干・・・・・しおくみ。春先から海潮がとおく干るようになる。


吉野 東雲 蕨 雛鶴 御幸 若草 好日 春峰

雛の宵 土筆 初花 初櫻 曲水 羽衣

暁雲 花暦 雪洞 春茜 巣立 若鮎 早蕨

四月

 四月の異名・・・・卯月 卯花月 花残月 清和月

 清明・・・せいめい。二十四節気のひとつ。4月5日。さっぱりとして明るくなる季節 。

 穀雨・・・こくう。二十四節気のひとつ。4月20日頃。春雨が降って百穀を潤す意。

 仏生会・・・・ぶっしょうえ。4月8日釈尊の誕生日で各寺院は法要をおこなう。潅仏会。降誕会。

 花御堂・・・・はなみどう。仏生会につくられる御堂。中には釈迦像が安置され、華やかにお堂がかざられている。

 甘茶・・・・・あまちゃ。仏生会のとき、釈迦像に注ぐお茶。甘茶仏。

 花祭り・・・・はなまつり。仏生会に行われるお祭り。

 杏花雨・・・・きょうかう。清明の頃に降る雨。

 暮春・・・・・ぼしゅん。春の終ること。

 別れ霜・・・・わかれしも。晩春の霜。忘れ霜。

 春雷・・・・・しゅんらい。春に鳴る雷。初雷。

 花曇・・・・・はなぐもり。花どきの曇り空。

 春霞・・・・・しゅんか。はるがすみ。春立つ霞。

 春眠・・・・・しゅんみん。春の夜のねむり。

 百千鳥・・・・ももちどり。鶯うぐいすの異称。古今伝授の三鳥の一。

 春塵・・・・・しゅんじん。春先の乾燥しほこりっぽいさま。春の塵。黄塵。つちふる。

 春時雨・・・・はるしぐれ。春の急にぱらぱらと降ってはやむ、にわか雨。

 春光・・・・・しゅんこう。春の明るい陽射し。

 八十八夜・・・はちじゅうはちや。立春から数えて88日目。茶摘みの最盛期。

 春の虹・・・・はるのにじ。虹だけだと夏の季語となる。初虹。

 春陰・・・・・しゅんいん。春の雲り空の暗さをいう。春曇り。

 鳥雲り・・・・とりぐもり。鳥が帰るころのくもりがちな天気をいう。

 花冷え・・・・はなびえ。桜の花の咲くころ、急に寒くなること。

 落花・・・・・らっか。らくくわ。桜の花の散ること。花散る。花吹雪。

 夢見草・・・・ゆめみぐさ。桜の異名。

 落し角・・・・おしつの。4月になると鹿の角が落ちる。鹿の角落つ。

 田打・・・・・たうち。田植えの為に田を耕すこと。田掻(たかき)。

 畑打・・・・・はたうち。畑を耕すこと。

 畦塗・・・・・あぜぬり。田の畦を、水の漏るのを防ぐ為、泥で壁のように塗り立てる。

 物種・・・・・ものだね。春に蒔く種。

 苗床・・・・・なえどこ。野菜・花卉かき類・樹木などの苗を育成する場所。

若葉 香具山 白兎 八重霞 山櫻 曙 嵯峨野 花の宴

吉野 花の影 山吹 東雲 菫 夜桜 雲雀 山時鳥 千代の春

惜春 浦千鳥 潮騒 若竹 花散里 胡蝶 苗代 春潮 山笑う

五月

 五月の異名・・・・皐月 早月 早苗月 吹雪月 吹喜月

 立夏・・・りつか。二十四節気のひとつ。5月6日頃。

 小満・・・しょうまん。二十四節気のひとつ。5月21日頃。

 八十八夜・・・はちじゅうはちや。立春から数えて88日目。茶摘みの最盛期。

 薫風・・・・・くんぷう。夏の初め。青葉の匂う風。

 青嵐・・・・・せいらん。青葉を吹き渡る強い風。

 五月闇・・・・さつきやみ。梅雨がふっているときの暗い感じ。

 五月雨・・・・さみだれ。梅雨のこと。

 五月晴・・・・さつきばれ。さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。

 清流・・・・・せいりゅう。川などの清い流れ。

 早苗・・・・・さなえ。苗代から田へ移し植える頃の稲の若苗。

 早乙女・・・・さおとめ。田植をする女。植女うえめ。

 呼子鳥・・・・よぶこどり。人を呼ぶような鳴き声をする鳥。カッコウなどを指す。

 緑蔭・・・・・りょくいん。青葉の茂ったかげ。こかげ。

 苔清水・・・・こけしみず。苔の間を伝わり流れる清水。

 清冽・・・・・せいれつ。水が清くつめたいこと。

青葉 躑躅 劔 嵐山 蛍篭 時鳥 花橘 杜若 涼風 八橋 鵜飼 音羽

六月

六月の異名

水無月 鳴雷月 風待月 涼暮月 松風月 常夏月

 

芒種

ぼうしゅ。二十四節気のひとつ。6月6日頃。稲を植え付ける時期。

夏至

げし。二十四節気のひとつ。6月21日頃。一年中で昼間が最も長い日。

 

梅雨

つゆ。6月(陰暦では5月)頃降りつづく長雨。また、その雨期。

空梅雨

からつゆ。梅雨なっても雨がふらない状態。空梅雨

五月闇

さつきやみ。梅雨がふっているときの暗い感じ。

五月雨

さみだれ。梅雨のこと。

五月晴

さつきばれ。さみだれの晴れ間。梅雨の晴れ間。

短夜

みじかよ。夏の短い夜。

青田

あおた。稲が生育して青々とした田。

瀑布

ばくふ。たき。飛泉。

安居

あんご。僧が陰暦4月16日から7月15日の期間、一室にこもって修行すること。

黒南風

くろはえ。梅雨どき暗い空から吹く南風。

白南風

しろはえ。梅雨にあがるころにふく南風。

朝顔 漁火 苔清水 岩清水 浅瀬 漣 清流 五十鈴川

せせらぎ 花菖蒲 清遊 山法師 時鳥 登鮎 蛍 翠波

鶺鴒 白糸 露草 紫陽花 雨後青山 仏法僧 涼一味

七月

七月の異名

文月 七夕月 七夜月 女郎月 蘭月 涼月 親月 肇秋 桐月 蓐収

 

七夕

たなばた。五節句の一。7月7日の夜、天の川の両岸にある牽牛星と織女星とが年に1度相会する。中国伝来の乞巧奠(きこうでん)の風習と日本の神を待つ「たなばたつめ」の信仰とが習合したもので、奈良時代から行われ、江戸時代には民間にも広がった。庭前に供物をし、葉竹を立て、五色の短冊に歌や字を書いて飾りつけ、書道や裁縫の上達を祈る。

小暑

しょうしょ。二十四節気のひとつ。7月8日頃。この日から暑気に入る。

大暑

たいしょ。二十四節気のひとつ。7月21日頃。暑さが最もきびしい。

 

土用

どよう。普通には夏の土用を指し。立夏の前18日を春の土用、立秋の前18日を夏の土用、立冬の前18日を秋の土用、立春の前18日を冬の土用という。

乞巧奠

きこうでん。陰暦7月7日の夜、供え物をして牽牛・織女星をまつる行事。宮中の儀式として奈良時代から行われた。

氷室

ひむろ。氷を夏まで貯蔵しておくための室または山かげの穴。

氷の朔日

こおりのついたち。旧暦6月1日。昔、氷室ひむろを開いた日。この日、あられ、氷餅や炒豆などを食い厄よけとした。

三伏

さんぷく。夏至後の第3の庚の日を初伏、第4の庚の日を中伏、立秋後の第1の庚の日を末伏という。夏の極暑の期間。

青東風

あおごち。土用に吹く東風。土用東風ともいう。

富士詣

ふじもうで。陰暦6月1日から21日までの間に富士山に登り、山頂の富士権現社に参詣すること。富士参り。今では7月10日が山開きとなっている。

清涼 蝉 風鈴 白露 青苔 朝露 涼風 爽風 鴎 鷺

渚 水引 夕涼 潮風 待宵 ひぐらし 白雲 爆布 夕立

青葉 岩根の水 遣水 早瀬 星祭 星の光 天の河 雲居

鵲 浅瀬 浦風 撫子 深緑 岩清水 瀧川 海原 笹舟

流星 夏霞 心太 虫干

八月

月の異名

葉月 初来月 稲葉月 壮月 桂月 素月 観月 木染月 秋風月

立秋

りっしゅう。二十四節気のひとつ。8月8日頃。秋の始め。

処暑

しょしょ。二十四節気のひとつ。8月21日頃。暑さが止み、新涼が間近い日。

 

清涼 遠花火 夏木立 浦風 撫子 都鳥 虹の橋

榊 朝霞 蝉時雨 氷室 木陰 清瀧 星月夜 秋風

衣張山 朝露 しのぶ草 雲井 面影 初嵐 稲妻

九月

九月の異名

長月・夜長月・菊月・菊開月・菊咲月・季秋・無射・玄月・玄永・仲秋

 白露・・・二十四節気のひとつ。9月7,8日に当り、この頃から秋の気配を感じる。玄鳥帰。鴻雁来。

 重陽・・・五節句のひとつ。9月の節句、陰暦9月9日で、菊の節句。陽の数である9が重なる意味。

 秋分・・・二十四節気のひとつ。9月23日頃。秋の彼岸の中日に当る。昼夜の長さがほぼ等しくなる。

 明月・・・・・めいげつ。名月。澄みわたった月。

 満月・・・・・まんげつ。真円に見える月。

 湖月・・・・・こげつ。湖に映った月。

 望月・・・・・もちづき。陰暦十五夜の満月。

 無月・・・・・むげつ。空が曇って月が見えないこと。

 雨月・・・・・うげつ。雨のために月が見えないこと。

 二日月・・・・ふつかづき。陰暦で八月二日にでる月。

 三日月・・・・みかづき。陰暦で毎月三日にでる月。

 半月・・・・・はんげつ。満月が半分になった月。

 片割月・・・・かたわれづき。半月のこと。

 待宵・・・・・まつよい。名月の前夜。十四日月。

 小望月・・・・こもちづき。名月の前夜。十四日月。

 十五夜・・・・じゅうごや。旧暦八月十五日の夜。

 十六夜・・・・いざよい。十六日の月。日没より遅れて出る月。

 既望・・・・・きぼう。十六夜の夜。

 立待月・・・・たいまちづき。十七日の月。

 居待月・・・・いまちづき。十八日の月。

 寝待月・・・・ねまちづき。十九日の月。

 更待月・・・・こうめちづき。二十日の月。

 玄中月・・・・げんちゅうづき。二十日の月。

 真夜中月・・・まよなかづき。二十三日の月。

 芋名月・・・・いもめいげつ。十五夜に月に芋を供えるのでいう。

 月影・・・・・つきかげ。月のひかり。月の形。月の姿。

 月の雫・・・・つきのしずく。露の異称。

 菊の雫・・・・菊の露。飲むと長寿になる。

 露時雨・・・・つゆしぐれ。露がおりて時雨が降ったようになること。

 野分・・・・・のわけ。暴風で野草を吹き分けたあと。

 萩の露・・・・はぎのつゆ。秋の風物を詠み込んで恋人を思う心をうたった地歌・箏曲のひとつ。

 初雁・・・・・はつかり。秋に、北方から初めてくる雁。

 二季鳥・・・・ にきどり。雁の異称。秋に北方から来て春に帰り去るからいう。

 鬼の子・・・・おにのこ。蓑虫のこと。


秋の色 秋の声 秋の水 秋の山 秋の野 秋晴 不知火 山里 武蔵野 砧 雁来 萩の里 萩錦 有明 藤袴 稲乃香 須磨 明石 案山子 鳥おどし 鳴子 深草の里 夕ざりの茶 夜学 秋扇

十月

十月の異名

神無月 神去月 時雨月 初霜月 陽月 良月 方春

  

 寒露・・・二十四節気のひとつ。10月9日頃。露が寒冷のために凝結する頃。

 霜降・・・二十四節気のひとつ。10月23日頃。露が凝結して霜になる頃。

 稍寒・・・・・ややさむ。秋が深まり、感じる寒さ。肌寒・うそ寒・身にしむ。

 朝寒・・・・・あささむ。朝に寒さを強く感じること。

 夜寒・・・・・よさむ。夜に寒さを強く感じること。

 暮の秋・・・・くれのあき。秋の終りの頃。

 秋の暮・・・・あきのくれ。秋の夕暮れ。秋の末。晩秋。

 後の月・・・・のちのつき。旧暦八月十五日の名月に対して、旧暦九月の十三夜の月。

 龍田姫・・・・たつたひめ。紅葉に染まる秋山の神。

 雁渡し・・・・かりわたし。十月に雨ののち晴れて吹く、そよ風。この頃に雁が渡ってくる。

 金風・・・・・きんぷう。秋風のこと。

 時雨・・・・・しぐれ。秋の末から冬の初め頃に、降ったりやんだりする雨。

 露時雨・・・・つゆしぐれ。露がおりて時雨が降ったようになること。

 砧・・・・・・きぬた。 槌つちで布を打ちやわらげ、つやを出すのに用いる木、石の台。女の秋・冬の夜なべ仕事とされた。

 野分・・・・・のわけ。暴風で野草を吹き分けたあと。

 二季鳥・・・・ にきどり。雁の異称。秋に北方から来て春に帰り去るからいう。

 鬼の子・・・・おにのこ。蓑虫のこと。


武蔵野 秋色 稲架 山里 菊襲 樵路 宮城野 嵐山 嵯峨野 残月

山路 朝晴 落柿 浅香山 秋露 御所柿 紅葉の賀 深山路 小男鹿

松籟 苫屋 神楽 浦里 錦秋 村雲 八重菊 落穂 嵐峡 里の秋 夕紅葉

十一月

十一月の異名

霜降月 霜月 雪見月 雪待月 神楽月  

  

 立冬・・・二十四節気のひとつ。11月7日頃。冬に入り、節分まで続く。

 小雪・・・二十四節気のひとつ。11月22日頃。雪を見る頃。

 時雨・・・・・しぐれ。秋の末から冬の初め頃に、降ったりやんだりする雨。

 敷松葉・・・・しきまつば。霜よけ、または趣をそえるために庭に敷く枯松葉。

 龍田姫・・・・たつたひめ。紅葉に染まる秋山の神。

 錦秋・・・・・きんしゅう。紅葉が錦のように美しくなる秋。

 弦月・・・・・げんげつ。上弦または下弦の月。ゆみはりづき。

 鬼の子・・・・おにのこ。蓑虫のこと。

 初冬・・・・・しょとう。冬の初め頃。

 冬日和・・・・ふゆびより。冬の天気のよい日。冬の空模様。冬晴れ。

 冬めく・・・・ふゆめく。いかにも冬らしい気候になること。

 短日・・・・・たんじつ。冬の昼間の短い日。

 霜夜・・・・・しもよ。霜の置く寒い夜。

 霜枯・・・・・しもがれ。霜にあって、草木などの枯れしぼむこと。

 木枯し・・・・こがらし。秋から初冬にかけて吹く、強く冷たい風。

 十夜・・・・・じゅうや。陰暦10月6〜15日の10昼夜のあいだ修する念仏の法要。

 夷講・・・・・えびすこう。商家で商売繁昌を祝福して恵比須を祭ること。

 玄猪・・・・・げんちょ。亥いの子の祝のこと。


冬浅し 冬日陰 小春 北風 お火焚 狐 千秋 里時雨 落葉 朝霜

秋色 武蔵野 紅葉の宴 龍田川 颯々 小男鹿 山錦 山居 紅葉狩

薄野 柴垣 梢錦 小夜時雨 山端

十二月

十二月の異名

 師走 四極月 極月 春待月 梅初月    

 大雪・・・二十四節気のひとつ。12月8日頃。本格的に積雪し、寒気至る頃。

 冬至・・・二十四節気のひとつ。12月22日頃。昼が最も短く、夜が最も長い。

 臘八・・・・・ろうはつ。12月8日。この日に釈迦が苦行の末、夜明けの明星を見て悟られた。

 冬木立・・・・ふゆこだち。冬枯れの木立。葉を落とし、さむざむとした木立。

 冬篭・・・・・ふゆごもり。冬の間、寒さを避けて家や巣の中にこもって過すこと。

 短日・・・・・たんじつ。冬の昼間の短い日。

 木枯し・・・・こがらし。秋から初冬にかけて吹く、強く冷たい風。

 冬至粥・・・・とうじがゆ。冬至に食べる小豆あずき粥。疫鬼を払うという。

 冬至南瓜・・・とうじかぼちゃ。カボチャを保存しておいて冬至の日に食べる風習。

 初氷・・・・・はつごおり。その冬に初めて張った氷。

 薄氷・・・・・うすごおり。薄く張った氷。うすらひ。

 氷花・・・・・ひょうか。植物などに水分が氷結し、白い花のようになること。

 風花・・・・・かざばな。初冬の風が立って雪または雨のちらちらと降ること。

立雪 埋火 雪峰 千秋楽 冬夜 松明 寒月 冬ざれ 枯野 寒燈

木枯 関守 聖 雪曇 閑居 浦千鳥 千秋萬歳 雪折れ 関

暦日 無事 明星 晩鐘 明月 去来 閑座 つらら 割氷

 曉星 冬霞 楽日 惜年 寒山路 六花 川霧 都鳥